みなさん、読書は好きですか?
忙しすぎて、読書をする時間もありませんか?
読書はするけれど、教育系の本は眠くなるから敬遠していますか?
学級に「図書係」ができることがありますよね。おすすめの本を紹介したり、読み聞かせをしたりする係です。「本を紹介し、学級のみんなに読書好きになってもらう」ことをめあてに活動するあれです。
ここでは、そんな「図書係」の理念を受け、みなさんの『最近、読書した本を紹介し合う』ことを目的にしています。
恥ずかしながら、私も30代中盤までは、ほとんど読書はしていませんでした。どこかで聞いたことがあるような言葉ですが、「もっと本を読んでおけばよかった…。」と、今では激しく思います。
なぜか?
視野が広がります。認識が深まります。文章を書くのもレベルアップしたような気がします。
納得のいかない文章が続く本を読んでいても、自分の考えや信念が際立ちます。
そのような感覚を実感できると、チャンスさえあれば本を読みたくなります。
ネット検索では得られない価値があります。
YouTubeもスマホゲームもアマゾンプライムもネトフリも楽しいですが、その時間を少しだけでも読書に配分してみませんか。
教員として、太くたくましくなれるはずです。
「どんな本を読めばいいのかわからない」
こんな悩みの解決にも貢献できればと考えています。
・「理科」や「教育」に関わる本に限りません。
・本の紹介でなく、誰かの投稿に対する「感想」や「質問」でも構いません。
「私も、それ読んだよ。」でも、「他のその作家のおすすめありますか?」でも、「それ高くて、買うの躊躇してたから読み終わったなら、貸して。」でも構いません。
・「最近、読んだ本」の「最近」には、幅があります。ぜひ、紹介したい本があれば、その幅を広げてください。
前段で、「読書の価値」をだらだらと語りましたが、HP担当者の本音としては「とにかく、掲示板で活発に交流したい。会員の皆さんに、毎日のように、アクセスしてもらいたい。『今日のGIGA』は夏休み中で、誰も更新しない!『理科のお教室』も終わった!アクセスしてくれない!どうしよう…。そうだ。デジタルがダメなら、アナログだ。本の紹介なら、多くの人が反応してくれるかな?」です。
今のところ、この掲示板は数名の会員しか書き込んでおりません。しかし、見てくれている人はもっと多いはずです。いかがでしょう?ぜひ、貴方も発信者になりませんか?ご協力、お願いします。
◇作者:一般社団法人日本理科教育学会編著
◇初版:2022年7月12日
◇内容紹介:創立70周年を迎えた日本理科教育学会が、研究の英知を総括し、理論と実践の往還・融合を通した理科授業デザインを提案。研究の歴史的な文脈を踏まえつつ、新たな時代に求められる理科の資質・能力を問い直し、その保障のための理論の応用と実践の理論化を促進する一冊。
◇一言:理科授業を見つめ直す際の視点がたくさんあります。不易と流行、どちらのキーワードについても勉強できるおすすめの一冊です。ボリュームがありますので、夏休みなど、まとまった時間のあるときに読むことをおすすめします。1章1節は、教育大学の渡辺理文先生が執筆されています。「質的研究」について、大変勉強になりました。興味のある人は、ぜひアマゾンで検索してください!
◇作者:川上康則
◇初版:2022年4月28日
◇内容紹介:マルトリートメント:不適切なかかわり・養育
“教室"マルトリートメント:教室で行われる子どもの心を傷つけるような不適切な指導を示す造語
「教室マルトリートメント」。本書のタイトルであるこの言葉は、筆者である川上康則先生(東京都立矢口特別支援学校)の造語です。教室内で行われる指導のうち、体罰やハラスメントのような違法行為として認識されたものではないけれども、日常的によく見かけがちで、子どもたちの心を知らず知らずのうちに傷つけているような「適切でない指導」を取り上げています。
例えば、事情を踏まえない頭ごなしの叱責、子どもたちを萎縮させるほどの威圧的・高圧的な指導などは分かりやすい例です。しかし、本書ではもう少し掘り下げて、褒めるべき時に褒めないとか、「子どもにナメられるから」という理由で笑顔を見せないといったことについても、教室内を重い空気感で包んでしまう指導として取り上げたいと思います。・・・
◇一言:子どもとの関わりを見つめ直す為の視点がたくさんあります。子どもとの関わりに悩んでいる人はもちろん、子どもとの関わりがうまくいっていると思っている人ほど、一度読んだ方がよいかもしれません。理科授業の基盤となる学級経営や子どもとの関わりを見つめ直すのに、おすすめの一冊です。
◇作者:野原博人・森本信也・渡辺理文
◇初版:2022年3月0日
◇内容紹介:子どもを深い学びへと促す授業実践
子どもが自ら考え、仲間と共有することで生まれる新たな学びの場。
「子どもに寄り添う」ことを念頭に置いた。子どもと共に考え知識をつくり出す過程を重視した授業実践を紹介。また、それらの授業実践について理論に基づくき分析し、これからの理科授業デザインのあり方について考察します。
◇一言:GIGAスクール構想が進展し、今後「個別最適な学び」が拡充していくことを踏まえたとき、本書に出てくる、教師が意識する必要のある「アセスメント・リテラシー」の重要性も高まるなと感じました。4月、担任している教室に必ずいる「沈黙していたパートナー」としての子どもたちを目覚めさせるためにも、こうした理論を実践に生かしていきたいと思います。渡辺先生、大変勉強になりました!
◇題:『個別最適な学びの足場を組む。』
◇作者:奈須正裕
◇初版:2022年3月30日
◇内容紹介:日本の学校では、学習指導要領が定める目標を達成するのに必要な内容を、限られた期間内に「教える」という使命を果たすうえで、一斉画一的な教育が効率よいとされてきました。一方、学びの個性はみな違いますから、本当に一人ひとりが生き抜く力を「身につける」には、各々の違いに合った「個別最適な学び」の視点がもっと必要です。多くの先生方は、その必要性をわかっていながらも、様々な制約のもと極めてむずかしいと感じているのではないでしょうか? しかし歴史をたどれば、学校教育の限界に立ち向かう豊富な実践と、それを支える教育論がすでに存在することに気づきます。
本書は、そんな「個別最適な学びがむずかしい」と感じる先生方の疑問をとりあげ、著者が歴史的な理論や実践をもとに応えていくかたちで、読者が著者と対話しながら個別最適な学びに関する理解を深め、具体的な手立てにつながる示唆を得られるような構成となっています。
求められているのは、一人ひとりの背中をそっと押し自分たちで学びに向かえる環境を整えること、そのために偏った「みんな一緒」を思い切って手放してみること。言い換えるならば、子ども「たち」のための教育から、子ども「一人ひとり」のための教育に解像度をあげていくことです。そんな教育の転換点にある今日、個別最適な学びの土台づくりをどうするか。先生はもちろん、学びや育ちについて考えたいすべての人へ、本書を通して語り合ってみませんか?
◇一言:これまで協働的な学びと対をなすものとして捉えていた個別最適な学びについて、それらが一体的なものなのだということを、あらためて整理することができました。最近出た個別最適な学びに関わる書籍の中でも、大変勉強になりました。
◇題:『自己評価のすすめ』
◇作者:安彦忠彦
◇初版:2021年3月16日
◇内容紹介:精神的に自立した子どもをはぐくむために,必要なことは何か?望ましい「自己評価」の実際とは?自立心が低いと言われる,日本の子ども。誠実な「自己評価」の積み重ねに裏打ちされた「自信」をもち,自立した大人に成長するための道筋を示す。小・中・高等学校関係者,保護者をはじめ,すべての大人に読んでもらいたい一冊。
◇一言:第2章の「自己評価」とは何か,がとても勉強になりました。自分の考えを省察するメタ認知的な振り返りと,自分の能力やできるようになったことを振り返る自己評価は別で考えた方が良いなとの考えに至りました。どのような視点で振り返りをさせるのか,どのような視点で理科日記を書かせるのか,理科日記の役割とは…自分なりに考えるきっかけになりました。
学術的な面からも、今の理科教育の流れを知るためにおすすめなのは「理科の教育」という雑誌です。自分の研究テーマを見つけるきっかけにもなります。ちなみに、令和3年11月号では、本会会員、教育大学の渡辺理文先生が、個別最適な理科の学びについて考えを深めるのに役立つ実践を執筆されています。自身の視野を広げることに大変役に立っている雑誌です。
いつも長期休みにはテーマを決めて、そのテーマに関連する本をまとめて読んで考えを整理しています。今年の冬のテーマは「主体性って何だろう?」です。以前、高畠先生が紹介していた『コロナ後の教育へ』を読んだのがきっかけです。新たに読む本だけではなく、読み直した本もありますが、問題意識をもって読むと、そこから読み取れるものも変わってくるのだなと感じています。その中でも、下の二冊は、概要が分かりやすく整理されていました。
他にも、理科の学習の基盤となるのは、確かな学級経営だと思っているので、改めて学級経営の本を新たに買ったり、読み直したりしました。その中でも、次に紹介する3冊はとても役立ちそうだなと思ったので紹介します。最近、理科以外で興味があるのは、特別活動です。特に元々小学校の先生をやられていた元文科省の杉田洋さんの本からは学ぶべきことが多く見つかります。
最後に、福祉関係に勤める方から紹介して頂いた本を紹介します。タイトル通り、自分の子どもとの関わりにも役立ちますが、それ以上に、保護者との関わりを見つめ直すのに役立ちます。シンプルな短いお話が漫画で描かれていますが、一つ一つのお話から、うーんと考えさせられます。
今回は紹介する本が多かったため、一冊一冊の情報は割愛させていただきます。
写真、でか!
ご指名いただきありがとうございます。ここ最近は、アマゾンでキャンプ用品ばかり検索していたのですが、「タカバタケも、これ読んでもう少し勉強しておけ」ということですので、震えながらポチらせていただきました。って、冗談です。次の論拠になりそうと鐙さんが言うなら、当然読みます。
「職員室で二人で直接会話すれよ!」と突っ込まれそうですが、私たちあんまり仲良くなく、ほとんど会話がないので、ネット上の文字情報でしか交流できないので許してください。
◇題:「子どもがケアする世界」をケアする
◇著者:佐伯胖
◇初版:2017年
◇内容紹介:
現在の保育における「ケア」の概念は「保育者が子どもを世話する」ということのみで捉えられてきた。しかし、保育現場に身をおくと、子どもが対象世界をケアする姿に出会い、そのかかわりの豊かさに圧倒させられる。本書では、「二人称的アプローチ」から子どもの姿を丁寧に読み解き、「子どもがケアする世界」に保育者がどのようにかかわり、新たな意味を創出していくかを考察することで、保育の奥深い世界を描き出す。
◇一言:学びにおける他者の存在の役割について考える際に、一つの視点を与えてくれるのが「学びのドーナツ論」。その中でも「同伴的THEY」の役割については、理科にも当てはまるものです。特に序章については、附属理科部の次の論拠にもなりそうなので、副反応が収まったら、高畠先生にもぜひ読んでいただきたいです。なんだか交換日記の様相を呈してきていますが、各学校で紀要を書く際にも役立つかと思いますので、みなさんにもおすすめです。
◇題:『FUTURE EDUCATION 学校をイノベーションする14の教育論』
◇編著:教育新聞
◇初版:2020年11月17日
◇内容紹介:学校現場の改革実践者である校長や教師、教育研究者をはじめ、ノーベル賞受賞者、注目のベストセラー著者、児童生徒から大人気の教育系You Tuber、EdTechの先駆者でもある企業のリーダーまで多士済々。「14の教育論」を読んでいただくと必ず、「未来志向の潮流」とでもいうべき、一本の太い流れが見えてくることでしょう。
◇一言:自校の研究の次期研究を考える時期なので、未来を語る本を多く読むことになる。これは、さらっと読めました。
図書係…。私の読書の備忘録となりつつありますが、それはそれで、「あれ?あのこと、どの本に書いてあったけ??」ってときに、役立ちそうです。こうやって自分で価値を付けつつ、鐙先生からのハートマークを励みに進み続けます。
◇題:『OECD Education2030プロジェクトが描く教育の未来』
◇作者:白井俊
◇初版:2020年12月20日
◇内容紹介:OECDが世界に影響を与えた「キー・コンピテンシー」から15年余。OECD Education2030プロジェクトは、AIの発達や移民の増加などの社会変化の下で、2030年という近未来に必要となるキーコンピテンシー、さらには、それを育むためのカリキュラムの方向性を示すものである。とりわけ、「エージェンシー」や「カリキュラム・オーバーロード」などに関する考え方は、今後の我が国の教育を考えていくうえで、必須の概念となるだろう。OECDと文部科学省療法の立場からプロジェクトにかかわり、その全貌を知る著者による渾身の一冊。
◇一言:白井さんを、この本で初めて知ったけど、すごい人だということがわかった。資質・能力が3つの柱に整理された背景などにも、なるほどと納得。勤務校で研究部長や研究部にいる人(これからなるであろう人も)は読んでおくとよろしいのではないでしょうか。
「個別最適」の次のキーワードは「エージェンシー」なのかな~。
次の指導要領では、「見方・考え方」は「資質・能力」に含まれるのかな~。
刺激的でした。
◇題:『学力幻想』
◇作者:小玉重夫
◇初版:2013年5月10日
◇内容紹介:「ゆとり教育」は学力の低下や格差を招いたとして多くの批判にさらされた。だが歴史的に見れば、そうした教育政策の揺り戻しは、幾度となく繰り返されてきたお決まりの対立図式にすぎまない。このような構図の背景にあるのが、私たちの学力なるものへの過剰なとらわれであり、「子ども中心主義」と「ポピュリズム」という2つの罠である。本書は、教育論議を呪縛する「学力幻想」を、その思想的背景を掘り下げることで相対化し、教育問題への新しいアプローチを提示する試みである。
◇一言:この前に読んだ本がきっかけで、「学力」について改めて考えようと思って、そういえば読んでなかった「学力」関係の本があったはず…。とこの本を手に取った。
難しすぎた。読み切るのに、すごく時間がかかった。多分、2割くらいしか理解できてない。これをしっかりと理解できる日が来るのだろうか…。
◇題:『パパは脳研究者』 ◇作者:池谷裕二 ◇初版:2017年 ◇内容紹介:「脳」がわかると、子育てはもっと楽しくなる!
脳研究者・池谷裕二さんが、娘さんの4歳までの成長を、脳の発達と機能の原理から分析し、子育てのコツとして惜しみなくご紹介!
専門家だから伝えられる「脳科学の育児術」は、大人にとっても新しい発見があること、間違いなしです。 ◇一言:子育て世代にはぜひ読んでほしい一冊。4歳までの脳の発達を一か月ごとに具体的な事例も交えて解説しています。目の前のわが子の行動の意味が見えてきて非常に面白いです。
◇題:『自律的な学習意欲の心理学』
◇作者:櫻井茂男
◇初版:2017年
◇内容紹介:最新の研究成果を整理し、一般読者向けにまとめ上げた『学習意欲の心理学』待望の続編。とくに、子どもの成長に好ましい影響をもたらし、アクティブ・ラーニングとの関わりも深い「自己実現のための、意識的な学習意欲」に重点を置いている。自己実現にむけて頑張れる子どもの養育・教育のためのヒントが満載。教育関係者はもちろん、発達心理学や教育心理学に関心のある読者にも、ぜひ手にとっていただきたい1冊。
◇一言:最近「主体的ってどんな姿なのか」と考えることが多くなってきました。活動していれば、自分で決めていれば、なんとなく主体的な姿のようにも感じられるものです。ただ「主体的な子どもの姿」のイメージを具体化しない中でこうした子どもの姿を目指しているのは、抽象的な学級目標をスローガンとして掲げているのと同じだなぁと感じています。主体的、能動的、意欲的、これらの言葉を自分の中で整理したいなと思っています。
◇題:『優劣のかなたに』 ◇作者:苅谷夏子 ◇初版:2007年3月 ◇内容紹介:亡くなる直前まで書き綴られた詩稿「優劣のかなたに」をはじめ、大村はまが残した膨大なことばの中から最後まで寄り添った元生徒の手で、60の断片を選りすぐり解説。「優劣のかなたに」という思想が、まっすぐに伝わる珠玉のことば集。 ◇一言: 教科の枠を超えて、教師として子どもと向き合うときの姿勢を学べる一冊です。もうお亡くなりになっていますが、大村はまさんは国語教師として大変有名な方です。教師になりたての頃に手に取り、それから何度も読み返しています。
◇題:『理科系の作文技術』
◇作者:木下是雄
◇初版:2018年1月
◇内容紹介:100万部越えを果たした大ベストセラーの新書『理科系の作文技術』が、ついにまんが化!ひたすら「明快・簡潔な表現」を追求し、「本当に役に立つ」と評される本書のエッセンスをマンガで分かりやすく解説。「最強の文章術」が、論文、レポート、ビジネス文書など、あらゆる文を書くシーンであなたを助けます。まんがを読むだけで、名著『理科系の作文技術』のエッセンスが身につきます。
◇一言:
「まんが」をアップするのは少々恥ずかしいのですが、文章力を向上させたい人には、大変役に立つ本です。読みやすい文章、相手に伝わる文章には、必ずそうなる理由があります。この本を読むと、そのポイントが簡潔に把握できます。文章が苦手な方はもちろんのこと、文章を書くのに困ったことがないという方にもおすすめです。「まんがをスタバで読むのはちょっと恥ずかしいなぁ」という方は、中公新書版を手に取ってみてはいかがでしょうか。
◇題:『算数授業スキルQ&A』
◇作者:瀧ケ平悠史
◇初版:2021年2月
◇内容紹介:もっと算数の授業がうまくなりたい先生のための1冊
多様な発言を生かして授業を展開したい、友だちの発言を解釈する際の時間差を埋めたい、誤答を話し合いにうまく生かしたい、子どもにもっと黒板を活用させたい…など、算数授業を一段レベルアップするためのニーズに応える授業技術をQ&A形式で解説します。
◇一言:
算数に限らず、授業を行う上で大切なことをたくさん学べる一冊です。夏休みに読むと、2学期からの授業が変わるはずです。「スキル」とは書いていますが、その背景にある教師としての姿勢などを見つめ直すことができます。非常におすすめの一冊です。
◇題:『北海道小学校理科研究会 50周年記念誌』
◇作者:北海道小学校理科研究会
◇初版:平成15年10月31日
◇内容紹介:北理研の歴史、実践研究の歩みと概要、講演記録、座談会など、内容は盛り沢山。編集にあたられた皆さんの苦労が伝わってくる一冊。
◇一言:
いつかの会で頂いてから開くことなく数年間書棚にしまっていました。ただ、あらためて読んでみると、分厚い本なのに一気に読んでしまいました。およそ3年ごとの研究の区切りが6P程に凝縮されていて、今の理科教育に生かせることもたくさんありました。理科教育における不易と流行を学ぶのに適しています。札教研や学校研究の部会で教科の主張を作る際にも参考になる視点がたくさんあります。30代以降の諸先輩方は持っていると思いますので、読んでみたい方は先輩にあたってみてください。
◇題:『個別最適化の教育』
◇作者:西川純
◇初版:2019年11月5日
◇内容紹介:文科省・経産省それぞれが発表した教育政策で重なるキーワードとして登場した学びの「個別最適化」それはいったい何なのか。これから人生100年時代に突入し、AIと共存し、あらゆる情報が瞬時に手に入り、人間の仕事の価値が問われていくなかで、幸せに生き抜く子どもを育てる鍵がそこにある!
◇一言:首をひねりながら、時には「なんだそりゃ」と呟きながら読んでた。筆者にとって「学力」と「知識・技能の習得」が、ほぼ同義なんだろうなと思えた。
本屋さん、そして、アマゾンを駆使して本を買ってると、こういうことも起きてしまう…。
◇題:『最新の脳研究でわかった!自律する子の育て方』
◇作者:工藤勇一/青砥瑞人
◇初版:2021年5月15日
◇内容紹介:教育と脳神経科学との出会い。本書は約3年間にわたる「麹町研究」の一部をまとめたものです。麹町研究とは、学校改革の旗手 麹町中学校の元・校長工藤勇一氏と、神経科学という最先端研究を教育分野で活用しようとする青砥瑞人による「神経科学をエビデンスにしながら学校教育を本質から問いただす」ことをテーマにした研究会です。実践と研究を両輪としたこれまでにない教育書の決定版です。
◇一言:夏の読書は水風呂の中。これが私の作法。この経験したことのない猛暑。クーラーのない我が家。結果、水風呂の回数が増える。それに伴い、読書も進む。
「教師」としてというより、「父親」として我が子のために…という思いで、購入したはず。「人間」としての自分の発言や行動について、振り返りながら読むことになる。「ここは、今度の懇談で使えるな…」と思って、ページを折った場所多数。
奥さんに初めて本を薦めました。学年組んでる先生にもお薦めしようと思いました。